「もうちょっと背を伸ばしてあげたい」「少しでも身長を伸ばす方法が知りたい」
身長が高いことはスポーツにおいて、あらゆる競技で有利に働くことが多いです。
また、ジュニアアスリートの子どもを抱えるパパ・ママだけでなく、
子どもを持つ多くの親が、同じような悩みを抱えているはず。
背を伸ばす仕組みは複雑で、これという特効薬はないため、
普段の生活をひとつずつ見直す必要があります。
そこで今回、背を伸ばす効果が期待できるストレッチについてご紹介。
背が伸びるメカニズムもご紹介しているので、ぜひ活用してみてください。
目次
本当にストレッチで身長が伸びるの?
残念ながらストレッチには、直接身長を伸ばす効果はありません。
また、専門家によると身長は遺伝的な要因が最も大きく関係していて、約80%の確率で遺伝的な原因から身長はおおよそ決定してしまうといいます。
これはどうしても必然的なことで、親子で顔や内臓器官の強さが似ていることと同じように、身長も親から受け継いだ物のためどうしても似てしまうのです。
しかし、これはあくまで「似ている」であり、同じではありません。
日々の生活や食事などによって残りの約20%の確率が大きく作用して身長を伸ばすことは可能なのです。
その中でも、ストレッチによって正しい姿勢を取り戻し筋肉の柔軟性を高めることで、
成長ホルモンの伝達をスムーズにし、成長を妨げる硬い筋肉をほぐすといった
副次的な効果が期待できます。
ジュニアアスリートなどスポーツや筋トレに取り組む子どもは、
筋肉の柔軟性が悪かったり姿勢が偏っているケースがあるため、
ストレッチがより効果的です。
背が伸びる仕組み
背が伸びる仕組みについて、大山建司氏のレポート「思春期の発現」では、
女性ホルモンの働きが身長の成長に大きな影響を与えると紹介されています。
レポートから、一部抜粋してご紹介します。
▼▼▼
“女性ホルモンは成長ホルモン分泌を増加させることにより身長発育を促進し,同時に骨成熟を促進することにより骨端線を閉鎖し,身長発育を停止させる。”
引用:http://www.lib.yamanashi.ac.jp/igaku/mokuji/YNJ/YNJ3-1/image/YNJ3-1-003to008.pdf
女性ホルモンは成長を加速させるとともに、その後成長を止める働きもあるそうです。
ただし、成長のメカニズムについてはすべてが解明されているわけではなく、
様々な要素が大きく関わっていると言われます。
その他に成長を伸ばす要素として、
睡眠や食事、運動、精神面なども影響を与えることが分かっています。
最も身長が伸びるのは何歳の頃?
身長の伸びには2つの成長ステージがあることが知られています。
先ほどのレポートの他に、NHKニュースの「伸びが止まった!?日本人の身長」では
具体的な年齢が紹介されていました。
▼▼▼
“(身長の伸びが大きいのは)1度目は、生まれた直後。そして、大切なのは、そのおよそ10年後。…一番伸びる時期は、女の子11歳頃、男の子13歳頃。”
引用:https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2017/04/0401.html
11〜13歳というと小学校5年生〜中学校1年生の頃ですね。
この時期は、1年間に7センチから10センチほど伸びることもあるそうです。
小学校高学年からは中学生では勉強や部活が本格的に始まり、
子どもにとって様々なイベントがありストレスがかかる時期でもあります。
こどもの成長のためにも、親も積極的に関わってあげることが大切です。
身長の成長ピークは思春期と関係している?
男女ともに思春期が始まる小学高学年ごろからピークを迎え、思春期が終わるころに身長が伸びる時期も終了すると言われています。
また、全ての子供に当てはまるわけではありませんが、子供の身長は両親の身長からある程度、予測することが可能です。
男の子の場合では(父の身長+母の身長+13)÷2、女の子の場合では(父の身長+母の身長-13)÷2と計算します。
父親が175cm、母親が160cmなら、男児は174cm、女児は161cm程度の身長になると予測できます。
この身長はあくまでも予測に過ぎませんが、早熟あるいは晩熟を判断するひとつの目安として利用できます。
身長を伸ばすストレッチ5選!
ここからは、身長を伸ばすために、筋肉を解す効果の高いストレッチをご紹介します。
いずれも1人もしくは親子で行えるので、ぜひ取り組んでみてください。
長座前屈
長座前屈は、立った姿勢もしくは座った姿勢で、体を前に倒すストレッチのこと。
準備体操でも広く取り入れられているので、知っている方も多いでしょう。
こちらのストレッチは、足全体と腰の筋肉をほぐす効果があります。
また、最も簡単に下半身全体を強くほぐすことのできるストレッチです。
開脚をして、前後左右にそれぞれ上体を倒すことで股関節や内ももの筋肉をほぐす効果があります。
長座前屈を行うポイント
・背中を丸めるのではなく、骨盤から倒すイメージで行う。
・「これ以上伸ばせない」という場所で止める、そのまま深呼吸。
・1度に何度もやるより、毎日1回ずつでも継続して取り組むことが大切。
正座から体を後ろに倒すストレッチ
正座したまま体を後ろに倒すストレッチは、ももの筋肉の柔軟性を高める効果があります。
このストレッチをおすすめする理由は、前ももは他のストレッチや柔軟体操でほぐしにくい部位だからです。
体が硬い人にはややきつい姿勢ですが、続けると少しずつ楽になり、ももが伸びているのが実感できますよ。
どうしても辛い場合には、曲げている足の膝を少し浮かせると、ストレッチ感が緩和されるのでご自身の柔軟性に合わせて調整しましょう。
正座から体を後ろに倒すストレッチを行うポイント
・体を倒した状態で、1〜3分キープする。
・呼吸を止めない。できるだけゆっくりとした呼吸を維持する。
・「前ももを伸ばす」という意識で取り組む。
キャットアンドカウ
キャットアンドカウは、四つん這いの状態で背中を反る・丸める動作を繰り返すストレッチです。
肩から背筋、腹筋を、柔軟にする効果が期待できます。
インナーマッスルに働きかけ、筋肉の連動性も高める効果もあるので、
スポーツのパフォーマンスの向上にも効果があります。
キャットアンドカウを行うポイント
・腰ではなく、骨盤から上下させるイメージで行う。
・呼吸を止めず、3〜5往復行う。
・ももは、床に対して垂直をキープする。
赤ちゃんのポーズ
ヨガのポーズの一つで、仰向けに寝た状態から両膝を抱え込むように丸くなる姿勢でキープをするストレッチです。
腰からお尻、もも裏を柔軟にする効果が期待できます。
腰周辺の骨の湾曲の改善も期待でき、姿勢改善にも効果があります。
湾曲のないきれいな背骨は余計な負担が掛からず体にも良いため、身長を伸ばす効果も向上します。
赤ちゃんのポーズを行うポイント
・両膝を抱え込み、腰からもも裏までつながっているイメージを持つ。
・なるべく腰が浮かせずに膝を胸に近づける。
・深呼吸を繰り返しながら、20~30秒程キープする。
背骨ねじり
長座の状態で座り、片足を逆足の外側に膝を立てて置いた状態で上体をひねるストレッチです。
お尻と外もも、背中の柔軟性を高める効果が期待できます。
骨盤や背骨の歪み改善の効果も期待できます。
背骨ねじりを行うポイント
・背筋が曲がらないように真っ直ぐに座る。
・腰から体をひねるように体をねじる
・深呼吸を繰り返しながら、20~30秒程キープする。
ここまでご紹介した、5つの方法を定期的に行うことで、
身長を伸ばすのに必要な柔軟性を高めることができます。
5つを全て行っても20分ほどで行えるので、寝る前や休憩時間など、ちょっとした空き時間に行うことができ、また平日の夜に日替わりでそれぞれを行えば飽きずに継続して行えます。
柔軟性を高めるためには、毎日コツコツを継続することが最も大切です。
筋肉は様々な理由からすぐに固まってしまうので、なるべく毎日できるよう工夫しましょう。
また全てのストレッチは少し体勢をキープするのがしんどい状態を続けることによって、
徐々に筋肉がほぐれていき、柔軟性が高まります。
無理に伸ばすと筋肉の断裂や損傷につながるため、過度なストレッチは禁物ですが、
耐えられる程度で伸ばしてあげるようにしましょう。
ただ、これだけ知っても続けられない、細かいコツがわからないというのがほとんどです。
習慣つけるポイントや、より効果的に体をストレッチさせるには誰かに学ぶことが最も効率的で近道です。
実際にプロの体を触り続け第一線で活躍してきたトレーナーから実際に学んでみると格段に効果が変わりますよ。
パパママトレーナーから学ぶ
ストレッチ以外の背を伸ばす方法
ストレッチ以外にも、背を伸ばすために重要な要素があります。
ここでは、成長に必要な「睡眠・食生活・運動」について、簡単にご説明します。
睡眠
小中学生は8時間以上の睡眠を取る必要があります。
人間は睡眠中に成長ホルモンの分泌が高まり、骨や筋肉、内臓などの成長を促してくれます。
特に、夜10時から翌朝2時までは成長ホルモンの活動が活発になるので、
夜更かしをしないように注意しましょう。
夜更かしは睡眠時間が現象してしまう上に、朝起きる時間が遅くなってしまう傾向にあります。
これは家を出るギリギリまで睡眠をして、朝食を食べずにでてしまうことにつながるので十分に注意しましょう。
また、近年では大人の睡眠の質が問われている時代となっています。これは子供にとっても同じように睡眠の質を一定以上確保することが必要です。
安定した睡眠ができるようにするために、寝返りがしやすい寝具を用意してあげてください。
食生活
昔は身長を伸ばすためにカルシウムの摂取が呼びかけられていましたが、実際にはカルシウム以外にも摂取するべき栄養素はたくさんあります。
そのため、現在はバランスの良い食事が推奨されています。
中でも不足しがちな栄養素であるたんぱく質は非常に大切で、体の中のほぼ全ての部位はこのタンパク質を材料に作られています。
実はカルシウムは骨を強くするなどの効果はありますが、「骨を伸ばす」効果があるのはタンパク質なのです。
ジュニアアスリートなど、ハードなトレーニングを積んでいる子どもは
運動時のエネルギーとなる糖質もバランスよく摂取してください。
特に成長期の毎日の食生活が非常に大切ですので、朝食をしっかりと食べさせるようにしましょう。
朝はどうしても時間が少ないので、子供に用意するのも食べさせるのも一苦労ですが、最も効果的に体内に吸収され、体の一部となる時間です。
パンだけではなく、なるべくバランスの取れた朝食がおすすめです。
適度な運動
成長を伸ばすために、特別な運動は必要ありません。
ウエイトトレーニングも成長ホルモンなどの分泌には効果的ですが、
関節に過度な負荷がかかるため成長を阻害する、という研究もあるので、
成長期にはあまり高負荷のトレーニングを行うことは避けたほうが良いでしょう。
万が一運動などでの骨折などの怪我は、成長が真っ直ぐに伸びず歪んでしまうなどの可能性があるので、怪我には十分に気をつけてましょう。
まとめ
本記事では、背を伸ばすためのストレッチについて詳しく解説しました。
ストレッチには身長を伸ばす効果はないという意見もありますが、
柔軟な筋肉と体のバランスを整えることは、成長に重要な要素となります。
正直子供にストレッチを教える自信がない、子供の身長を伸ばす方法を少しでも多く知りたいという方には「パパママトレーナー講座」がおすすめです。
一回の受講で十分な知識も得られる上に実戦形式で学ぶことができるので、その日から子供たちの体のケアに役立てられます。プロアスリートの体のケアをしてきた経験を学び、体験できます。
子どもの背を伸ばしたいというパパ・ママは、ストレッチを含め日常の生活を見直して
健やかな成長ができる環境を整えてあげるようにしましょう。
【がんばるわが子に10分ケア】
身長を伸ばすポイント以外にも、がんばる子供たちに大好きなスポーツをずっとずっと続けてほしい。
そして、少しでもいい思いをしてほしい。子供たちに親ができることが少しでも増えるようにと、そんな想いからつくられた「パパママトレーナー講座」。1日10分で親が子供にできる正しいケアの方法を学びます。