野球をしていれば一度は聞いたことがある「野球肩」と呼ばれる怪我。
実はこれは総称で野球肩にも様々な症状があります。その中で今回は「インピンジメント症候群」と呼ばれる症状についてご紹介しましょう。
インピンジメントは主に腕を挙上(腕をあげる)した際に痛みが伴います。
痛みがない場合でも腕を上げた時に引っかかるような違和感を感じる場合はこのインピンジメント症候群の可能性が高いです。
特に競技中の動作としては、投球動作中の腕を上げてからリリース(ボールを離す・投げる)までの動作で強い痛みが伴います。
このインピンジメント症候群の怖いところは、痛みがでないように腕を上げずに投げると痛くない場合があります。しかしこれは根本的な解決にもなっておらず、他の箇所を怪我してしまう上にフォームを崩してしまう可能性もある危険な行為ですので、痛みがなくなるまでは無理な投球はやめましょう。
原因は腕の挙上が人体の正しい動きの通りに行われてないことが原因です。
本来、体の中の骨と骨は基本的にそれぞれが干渉することはありません。軟骨や腱、靭帯などによってつながっていますが、ほぼ触れ合うことはないのです。
しかし、このインピンジメントの場合は肩周辺の骨など(鎖骨、腱峰など)と腕の骨(上腕骨)が衝突することにより、痛みが発生しています。この衝突によって、それらの間に腱峰下滑液胞が挟み込まれて痛みを起こしてしまいます。
このようなことが起こってしまう主な原因は深層筋(俗にいうインナーマッスルの筋力、柔軟性不足や低下)によるものです。
筋力や柔軟性不足によって、動作中に安定性を失ってしまい、骨とほねがぶつかってしまうのです。
・治療方法
基本的には保存療法で安静にしていると2週間〜1ヶ月ほどで痛みが軽減・なくなる場合がほとんどです。
そのため、痛みがある期間はノースローの期間として投球を控えた練習を行いましょう。
・予防、再発防止
肩甲骨周辺の深層筋の強化をしましょう。
インナーマッスル(ローテーターカフ)を強化することで、肩甲骨が安定し腕を上げる動作でも余計な動きがなくなるため、骨同士の衝突を予防できます。
鍛える筋肉は主に下記の筋肉がおすすめです。
・棘下筋
・棘上筋
・肩甲下筋
・小円筋
重量を扱うトレーニングではなくゴムチューブを使用して、様々な動きをゆっくりと行うことで効果的に鍛えることができますので是非お試しください。
例)・下部の写真のようにチューブを持ちます。
(鍛えたい腕の反対側からチューブを伸ばします)・上腕部は脇を閉めるように固定し、肘から先だけをを外旋させるように動かします。
なるべくゆっくりと動かしましょう。回数は辛くなるまでを3セットがおすすめ。
ゴムチューブでのトレーニングは肩のほか、肘の怪我予防にも非常に効果的な上に、道具もゴムチューブ一つでできるので、子供に是非させてあげてください。
カテゴリー
人気記事
こんにちは!キッズ&ジュニア協会事務局の橋本です。 パ...
こんにちは!キッズ&ジュニア協会事務局の橋本です。 パ...
こんにちは!キッズ&ジュニア協会事務局の橋本です。 パ...
こんにちは! キッズ&ジュニア協会事務局です。 20...
アスリートからの応援メッセージ