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野球スポーツ外傷 腱板損傷

野球スポーツ外傷 腱板損傷

概要

野球に多い外傷(=外から加わった一度の強い衝撃で発生するもの)の1つとして腱板損傷があります。損傷とは、一般的には骨や筋肉など人体組織が通常とは異なる異常状態で痛み伴っている状態を総じて損傷と言われることが多いです。

特に腱板の損傷(断裂)は腱板周辺にある筋群のいずれかもしくは複数が損傷している状態をいいます。

今回は、この腱板損傷について

1.鍵盤損傷を起こす部位

2.腱板損傷とは

3.腱板損傷で損傷しやすい部位

4.腱板損傷の原因

5.腱板損傷の症状

6.腱板損傷の対処方法

という6つの項目について書いてみようと思います。

 

 

1.腱板損傷を起こす部位

そもそも腱板とは何か?を理解することが大切です。

腱板の「腱(けん)」というのは、筋肉が骨にくっつくところの白くスジっぽくなった部分を言います。皆さんもよく知る「アキレス腱」も同じものです。

筋肉はご存じの通り赤く、伸び縮みする組織ですが、その筋肉が骨にくっつくところは、伸び縮みするというよりは筋肉の伸び縮みの力を骨に効率よく伝えるために、ある程度かたさがあります。

そして、肩の腱板は特に板状になっているのでこの名前がついています。

肩にある腱板を指す場合は肩のインナーマッスル(正確にはローテーターカフ)の筋肉と骨の接合部分のことです。前から順番に

  • 肩甲下筋腱(けんこうかきんけん)
  • 棘上筋腱(きょくじょうきんけん)
  • 棘下筋腱(きょっかきんけん)
  • 小円筋腱(しょうえんきんけん)

という4つの筋肉の腱が集まって腱板を構成しています。

 

野球スポーツ外傷 腱板損傷図1

 

 

2.腱板損傷とは

腱板損傷は上記でお伝えした腱板群のいずれかもしくは全てが断裂や損傷してしまうことで肩関節の安定性を失い、痛みを伴います。

 

 

野球スポーツ外傷 腱板損傷図2

 

 

本来、人間は肩をあげる際に三角筋と同時にこのローテーターカフの筋肉を動かすことで安定感を保ちながら手を上げています。

しかし、ローテーターカフに繋がる腱板群が損傷することでうまく機能しなくなってしますのです。

 

野球スポーツ外傷 腱板損傷図3

原因

3.腱板損傷で損傷しやすい部位

腱板損傷では4種類の腱板の中でも特に「棘上筋腱」です。

理由は肩峰の真下を通って上腕骨頭に付着しており、正常な腕の挙上ができていない場合、どうしても圧迫をしてしまうからです。

肩峰とは鎖骨がいわゆる「肩の骨」であり、ご自身で肩を触った際に鎖骨から伸びて一番外側にある骨のことです。

このほぼ真下を筋肉が通っていて、腕を挙上する際に筋肉が収縮し、骨同士が当たらない・安定して動かすなどの働きをしてくれています。

しかし、代償動作(本来とは違う筋肉が働いて動作を行う)を繰り返すと本来の筋肉とは違う動きをするため、徐々に損傷させてしますなどで痛みを伴う場合があります。

 

野球スポーツ外傷 腱板損傷

図4

 

 

4.腱板損傷の原因

原因としては大きく3パターン。それぞれ

 

・年齢的な問題

・外傷(外的要因)

・オーバーユース(使いすぎ)

が多いです。年齢的な問題は子供にはほとんど当てはまりませんが、四十肩・五十肩と思っていたら腱板損傷という場合もあります。
野球では特に何らかの外部からの衝撃による損傷か使いすぎが原因となります。

 

5.腱板損傷の症状

場合によりますが、平常時はあまり痛みがない場合が多いです。さらには肩を動かせる場合も多いのが腱板損傷です。理由はアウターマッスルの存在や、腱板損傷と言っても、4つの腱がすべて切れてしまうことは非常に稀だからです。

もし仮に、腱板を構成する4つの腱がすべて切れてしまったとしても、アウターマッスルである三角筋という筋肉がしっかり働けば、肩を動かせることもあります。(さすがに4つ切れるとなかなか厳しいですが)

 

 

予防と治療

6.腱板損傷の対処方法

まずは診断時にMRIや関節造影検査で実際の損傷確認します。それによって、保存治療を行うか、手術による治療かを検討します。

 

リハビリ(保存治療など)

損傷が軽く手術をせずに回復を見込めそうな場合は初めに保存療法として筋力増強と可動域訓練を行いましょう。

痛みの強さによってはヒアルロン酸や副腎皮質ステロイド薬の関節内注射が有効なこともあります。腱は断裂部が再接着する訳ではありませんが手術なしで多くは改善していきます。

 

リハビリを行うことで残った筋肉や腱板で損傷してしまった腱板の動きを補うようにトレーニングを行います。

肩甲骨周辺の筋肉のトレーニングを行うことがおすすめですが、腱板は自然には再接着しない部位のため、違えたやり方をすると断裂の悪化を来すことあるので、必ず専門医のもとで行いましょう。

 

サーブが原因のテニス肩予防方法!インナーマッスルの強化方法

図6

 

腱板断裂の手術

リハビリや注射など行っても治らない場合や痛みや運動障害が継続する場合は手術を検討します。

しかし、手術を行った場合でもリハビリは必要となり、元の動きができるようになるまでトレーニングを行いましょう。

 

手術内容

皮膚を切る直視下手術と内視鏡で行う鏡視下手術があります。鏡視下の方が術後が楽なので鏡視下が最近は増えていますが断裂の程度が大きく鏡視下では困難なときもあります。

 

最後になりましたが、この記事がスポーツをがんばっている子どもさんや、それを支える保護者の方にとって少しでもお役に立てる情報となっていればうれしいです。

 

参考文献およびURL

1)スポーツ障害専門院

2)慢性痛治療の専門家によるQ&A

 

図の引用

図1:<ゴルフと筋肉>GDO

図2:肩腱板損傷とは|福岡整形外科病院

図3:身体と対話|yogageneration

図4:リアプランマガジン

図5:えのもと整骨鍼灸院

 

岡﨑 竜貴

この記事を書いた人: 岡﨑 竜貴

月間120本以上のパーソナルトレーニングを担当。長期的なプラン(1年)で健康的に20kg以上のダイエット成功を多数実現し、長期プランではリバウンドも実績もなし。 食生活アドバイザーの資格を持ち、健康的で痩せられる食事アドバイスを提供しつつ、顧客の7割以上がトレーニングを1年以上継続できる、安全で続けられるトレーニング指導を提供しています。 ▼資格 ・加圧トレーニングインストラクター ・食生活アドバイザー3級

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